低濃度アトロピン点眼治療
小児の近視抑制のための点眼治療
小児の近視は、主に眼球が楕円形に伸びてしまう（眼軸長が伸びる）ことで、ピント(焦点)の位置がずれることにより生じるケースが多くあります。近くを見ることが習慣化してしまうと近視になりやすく、一度眼軸長が伸びてしまうと戻ることがありません。そのために眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するためには重要となります。
低濃度アトロピン点眼は、近視の進行を遅らせる（眼軸長の伸展を抑制する）という点で統計的にも 臨床的にも有意義な効果が確認されている治療法の一つです。（国内未承認）
近視の進行を平均約60%軽減させる良好な点眼薬と言われております。
（本治療は近視の進行を抑制するものであり、近視が全く進行しないわけではありません。）
最適な濃度（0.01%、0.025%）のアトロピンを配合する事により、近視の進行スピードを効果的に抑えると同時に、副作用を軽減しています。現在のところ重篤な副作用の報告はありません。
※当院では、0.025%のみ取り扱っております。
※この薬の本来の作用により、一時的に瞳孔（黒目）が大きくなりまぶしく感じますが、数時間でほぼ正常な状態に戻りますので心配ありません。
※0.025%製剤は0.01%製剤と比べ、より優れた近視進行抑制効果を示すことが確認されていますが、0.01%製剤よりもまぶしさを感じやすくなる場合があります。
治療の対象
- 6歳～12歳の学童
- 中等度(-6.0D)以下の近視の方
- 3カ月毎の定期通院が可能な方
治療の費用
| 検査・診断費用 | 1,530円(税込) |
| 薬剤費用(1本あたり) | 3,450円(税込) |
※この治療は自由診療です
（保険診療や子供医療費助成制度は適応されません）
同日にその他の診療、その他の治療のためのお薬の処方はできません。
点眼方法
両眼1日1回就寝前に点眼(1カ月に1本使い切り)
当院での治療の流れ
- 治療対象であるかどうかを検査・診断で確認(保険診療)
- 初回検査(自由診療)
検査、診断、治療内容の説明を行い、点眼薬の使用を開始 - 1か月検査
検査、診断、点眼薬使用後の状況を確認し、異常がなければ点眼薬を追加処方 - 定期検査
3ヶ月月毎に定期検査
2年以上の治療継続をお勧めします。
◎当院での治療をご希望の方は、スタッフまでお声かけ下さい。